ライブとか本とか猫とか

ライブとか本とかの感想

【読了】「十角館の殺人」綾辻行人

一冊読了しました。今回は紙の本です。

読み終わったのはこちら↓

十角館の殺人」著・綾辻行人

かの有名な本です。こちらもミステリ好きなら一読すべしと言われる本ですが、逆になんで今まで読んでなかったの?って感じですかね…。

有名な作品は割と後回しにしがちです。

なぜなら有名な作品、著名な作家の本は間違いなく面白いに決まってるから。

綾辻行人さんも実は初めましてです。お名前はもちろん昔から存じ上げておりました…でも有名な方なのでいつ読んでも良いかなと思って😂

で、なぜ今読む気になったのか?というと、とにかく某動画サイトなどでドラマ化のCMをとにかくとにかく何度でも出てきては目にしたから 笑

これは読むタイミングが到来したかな…ということでやっと読みました〜。

あらすじ

十角形の形をした妙な建物が建つ孤島の角島。そこを大学のミステリー研究会の7人が合宿と称して訪れます。館を建てた中村青司は半年前に同島にある青屋敷で妻と住み込みの手伝い夫婦と共に焼死。その謎がほぼ未解決のまま現場へと訪れた7人はやがて連続殺人に巻き込まれていきます…。

踏んでしまったネタバレ😂

ドラマのCMではネタバレは当然してませんが、なんせ有名な作品で、この作品はミステリ史上を語る上では外せないほどの作品です。

なので割とそこかしこにネタバレ記事が落ちてるんですよ…「十角館」で検索してないのに引っ掛かります😂

私は全然関係ないと思ってたドラマ作品の原作などを調べてたらなんと十角館のネタバレも含まれた記事が出てきてしまいまして…。

ただ、この作品流石にネタバレなしで感想を述べるのは大変難しい作品だと思います。

なのでいつもはネタバレしないように感想を書いてるつもりですが、今回はすみません、ネタバレ含みます。

もしこちらの作品を読もうと思われてる方は一度ブラウザを閉じちゃってください…。

すでに作品を既読の方はぜひ↓へどうぞ。

※ネタバレ含む感想です。

最後まで読んで思ったんですが、これ別に十角形じゃなくても良かったのでは…?

ただ、十角形の館ってそうそうないし、珍しさで言えば十角じゃないとダメだったのかなと思ったりしました。珍しいから奇妙さが生まれる。奇妙さはじわじわと感じる怖さにもなる…そういった「じわじわと差し迫ってくる恐怖」が今回は必要不可欠の味付けだったのかなと思いました。

そこら辺のじわじわくる、なかなか見えてこない犯人像への不安、恐怖は読み応えありましたし、島田荘司さんの「占星術〜」でも書きましたが「こういうのが読みたかった!」な読了感でした😊

先ほど述べた私が踏んだネタバレですが、そこの記事には「叙述ミステリーといえば十角館の殺人など…」って書かれてたんですよね。

叙述ミステリーって叙述ミステリーと称される時点でもうネタバレなんですよね😂

うわ〜やらかしちまった!と思いました…。

が、その記事を目にする前から思ってたのは序盤で出てきたエラリィたちミス研のメンバーの本名が出てこないってこと。

お互いにあだ名で呼び合ってますし、各章の中でもコロコロと一人称が変わるあたりで叙述ミステリーなのはなんとなく感じてたかも知れません。

なので記事を見て「やらかしちまった!」と同時に「やっぱりそうか」も感じたように思います。

いいしれぬ気持ち悪さと恐怖

そもそも曰く付きの建物のそばにある、いわくありそうな(むしろあるだろ!ぐらいの 笑)十角館に泊まり込むってのもどうかと思いますが、もう条件が!立地の条件が!クローズドサークルすぎる!😂

外界と連絡ができない状況で身内しかいないのに1人また1人と殺されていく…。

いや、怖いだろ!!!😂

流石にホラーみを感じました。殺され方や死体描写も結構細かいですし。ただ、ミステリーである以上は幽霊の仕業じゃなくて生きた人間の仕業なんですよね。

つまり作中にもありましたが中村青司が生きてる可能性と7人の中の誰かが犯人である可能性がとにかく強い。

結果的にクローズドサークルというミスリードによって読者も惑わされていくわけですが、後半エラリィとヴァンが残った時点で「なんで片方を疑わずに中村青司生存説を信じる?」とは思いました…普通に考えたら残った相手が犯人だろ!と思うんですが…用意されていた札もわざわざ「探偵」と「犯人」が残されていたわけですし、最初の方ですでにエラリィが探偵役なんだなと思わされるでしょう。

つまり残ったヴァンが疑わしいわけですが…なんで??とは思いました 笑

ただそこもなんというか皮肉さを感じたというか。

エラリィの絶対的自信というか、ミステリーを熟知しているという自信から盲目になってしまったのだなと思いました…墓穴を掘ったというか?

つまり私には「井の中の蛙大海を知らず」が脳裏によぎった感じです。

それと同時に「仲間を疑いたくない」という信頼というか。

でもその信頼を裏切られたと思っている犯人的にはまぁ…許せないよね…。

復習を遂げていくうちに殺人へのストレスの大きさも描かれていて、人を殺すことのストレスは半端ないものであり、それを成し遂げるための労力も半端ない。

それでも復讐せずにはいられなかった犯人の思いはやっぱり大きかったんだなぁと想像できるわけですね…最後、犯人が捕まる描写がなかったのも犯人にとっては良かったのか悪かったのか…と思いました。多分、瓶を島田に渡した描写によって自首してると思いますが。

スリードの散らばり

やっぱり最大のミスリードというか伏線は「名前」ですよね。

江南に守須…片方がドイルならそりゃ守須はモーリスだと思ってしまうよ〜 笑

しかも方やシャーロック・ホームズの生みの親コナン・ドイルで方や「ホームズ対ルパン」のモーリス・ルブランなんだもの…。

セットで見るなって方が無理じゃないですか?(ちなみにホームズもルパンも履修済み)

有名な「あの一行」すぐ分かりました。すぐ分かったし、声に出して「え!?!?」って言いました 笑

そして暫く空中を見ての考察ですよ…ヴァンってことは同一人物なのか?それとも継承された前任のヴァンなのか?ヴァンは元々双子とか??とか諸々。

と、同時に思い出したのは乾くるみさんの「イニシエーション・ラブ」でしょうか。

映像化不可能

前述の「イニシエーション・ラブ」も映画になりましたが、これも映像化不可能って言われてた作品なんですよね。

それで十角館もHuluさんでドラマ化って…これはどうやって作ってるのか見てみたい!

守須とヴァンが同一人物だとバレたら終わりですから…公式サイトとか見てみても守須の名前は無いんですよね。そこを上手く隠してるようです。でもちゃんと出てくるみたいなので気になる…!

 

あとたまたまだと思うんですが、Huluって確か読売系列?日テレ制作?とかですよね。

そこでドラマ化して江南=コナンって言われたらそれもミスリードなんよ 笑

どうしても読売、日テレ系列でコナンとか言われたらあのメガネ少年アニメが出てくるじゃないですか😂

てっきりそれで私は江南が今作の探偵なんだと思ってたわ…まさかのミスリードだわ😂

 

そして作家のあだ名が何もついてない島田が実は犯人に迫る探偵だったっていうね…そこも含めて凄いものを読ませていただいた、という感想に尽きます。

【読了】「D坂の殺人事件」江戸川乱歩

今回も青空文庫のお世話になりまして一作品読みました。青空文庫ほんと便利だ…なぜもっと早く利用しなかったのかと思うぐらいです。

今回はこちら↓

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「D坂の殺人事件」著・江戸川乱歩

 

江戸川乱歩青空文庫の規定が変更される前に入ってたみたいで、没後まだ70年経ってないのですが読めますね。

ありがたいです。

先日ポゥの「モルグ街の殺人」を読んだのをきっかけに次は明智シリーズを今一度ちゃんと読んでみようと思いまして、まずは初登場した「D坂の殺人事件」から読み始めです。

あらすじ

主人公の「私」はある日D坂にある喫茶店にて休憩をします。

その喫茶店の窓から見える向かいの古本屋。

古本屋の奥様が気になっている「私」は喫茶店の窓からこっそりとお店を眺めるのが日課になりつつあります。

ある日その古本屋の奥さんの死体を発見することに。

古本屋を日がな眺めていた「私」は古本屋から犯人が逃走する様子を見たわけでもなく、目撃者の学生の供述もあやふやで事件解決は難航します。

第一発見者になった「私」とふとしたきっかけで知り合った明智小五郎はともに事件を解決しようと試みますが…。

明智小五郎最初の事件

もしかしたら最初の事件じゃないかもしれませんが、明智小五郎の初登場作品ということで読み始めました。

タイトルのイメージと違う内容で、そこにびっくりしたけど 笑

あと過去に漫画化だったり映画化してたんですねぇ。今回、表紙を探してて色々と出版社ごとの表紙だったり漫画だったり映画のポスターだったりが出てきたんですが、特に映画のポスターなんかには「エロス」「サイコパス」とかって煽りが書いてありました😂

絵(写真)もそんな感じですね…昔の古いAVみたいなのが出てきてましたww

それでネタバレになっちゃうじゃないか!と思ってしまいましたが…まぁよくよく考えたら明智小五郎の事件って後期に行けば行くほど猟奇的なイメージが多かったなと思って。

ネタバレはしませんが、こちらもポゥの「モルグ街の殺人」と同様、現代で読めばそんなにビックリでもないしサイコパスでもないです。

ただ90年前かな?これが発行された当時や映画化した当時(と言っても30年ほど前なだけですが)にすれば異様な「サイコパス」な犯行動機に見えるかもと思いました。

先ほどいろんな表紙が出てきたと書きましたが、本当に色々すぎて「これ本当に全部同じ作品の表紙?」って笑ってしまうほどですw

個人的には中村佑介さんのが好きかな。

スリード

途中で主人公の「私」がひとつ推理を披露するんですが、その推理が案外筋が通ってて。

で、真相は明智が解くわけですがどうにも明智の推理の方が突拍子もない印象でした。

ただこれが真相ならそうなんだろうね…と納得せざるを得ないというか。

フラグがどれかひとつでも矛盾してればおかしい!ってなるんですが矛盾もしてない。

だからあり得る真相なので、納得しきれないけど納得しますって読了感でした🤔

でもこれもありなのかな…どんどん面白くなっていきそうですから、引き続き明智シリーズと少年探偵団シリーズも読んでいこうと思います。

デジタル文庫

こちら短編なので読了もサクッとできましたが、やはりデジタルとアナログ両方並行して読むのはアリだなと改めて思ったり。

もっと活用していこうと思います。

 

【読了】「モルグ街の殺人(事件)」エドガー・アラン・ポー

珍しく前回の感想からそんなに間をおかずに読了しました!

なぜなら短編だから!そして青空文庫だから!…です😂

基本的に活字の本は紙派なのですが、iPadがやっと届きまして紙の本と並行してデジタルでも読んでおりました。

紙派の理由はブルーライトを見続けたくない…のとスマホだと目に入る情報数が限られて話の流れを掴みにくい…という理由だったりします(自分だけ?)

iPadだと見開きで読めるので割といけました。

あとどうしても空き時間なのに「文庫本持ってくるの忘れた!」な時はデジタルだと便利ではありますね…その隙間時間にも読めたので今回は感想が早く書けました〜

 

ということで今回読んだのはこちら↓(青空文庫なので表紙は拾い画ですスミマセン…!)

「モルグ街の殺人(事件)」著・エドガー・アラン・ポー

言わずと知れた、世界最初のミステリーです。

ジャンルとしてミステリーが一番好きなので、やはり一読しておかねばならぬ作品!と思ってたのですが、青空文庫(今回使ったアプリは「ソラリ」というアプリ)で見つけましたのでやっと!読みました!

恐らく「モルグ街の殺人」でタイトル覚えてる方が大半だと思うのですが、こちらの表紙だと「事件」もついてたので括弧で付け加えております。

あらすじ

フランスのパリにある一軒家で暮らす母と娘の2人家族。

ある日その家から悲鳴が街中に響き渡り、駆けつけた人たちによって発見された2人の惨殺死体。

部屋の中はひどく荒らされており、見つかった2人の状態も悲惨なものでした。

しかもそこは密室。

一体誰がどのような手口で犯行を行ったのか?

主人公の探偵と助手が事件を解明していく…

という、つまり世界で最初の密室殺人事件を扱った推理小説です。

世界最初

内容自体はそんなにページ数は多くなく、今でいうところの短編ですが、現代の今に読んでもしっかりとミステリーです。そこが何より凄い(調べたところ初出は1841年…!)

推理小説というジャンルの前例がない中でこれを書き上げたのかと思うと本当に凄いなと思いました。

ぶっちゃけ犯人像だったり、密室トリックに関してはそこまでビックリしなかったんですが、それは「すでにさまざまなトリックや手法が数えきれないほど使われているミステリー小説というジャンル」と思えばこそで、ミステリー小説を中心に読んでいるからこそビックリしなかっただけなんですよね🤔

なので、当時こちらの作品を読んだ人たちは相当衝撃だったのではないか?と思います。

なぜなら私も読了感は良し!だったからです。

他の方の感想なんかを見てみても同じことを書かれてる方がおられましたが、実際のところ探偵役が推理を披露するまでに出てくるヒントでは読者は謎を解けないです 笑

推理を披露している中で出てくる新事実があるので「後出しヒントかーい!」とはなりますが、まぁそれもまたありき…なのが推理小説かなとも思うので(私は推理しながら読むタイプではありませんし 笑)

ただ、まぁ最後の最後は「もしかして…?」からの「やっぱり」はありますので楽しめる小説だったと思います。

あと「後出しヒントかーい!」とは言いつつもフラグはしっかり回収されていて、全く引っかかった部分を残すことなく完結しているので、やっぱり凄いなぁとひたすら感嘆でした。

 

まぁ実際にそのトリックがなしえるのか?実際にこの犯人で事件を起こせるのか?な部分はあると思いますが、そこを突き詰めるとね…エンタメ性がなくなっちゃうのでね 笑

今でこそ「特殊設定ミステリー」があるわけですから、余程じゃない限りは全然受け入れられると思います。ちなみに今作は「特殊設定ミステリー」ではありません(←どういうこと?と思われた方はぜひご一読を…!)

1841年の小説

前述しましたが、1841年のエドガー自身が編集主筆していた雑誌に掲載されたのが最初のようです。

なので、こう…昔特有の?独特の?翻訳というか書き回し言い回しがよく出てきます。

それがねぇ、やっぱり一応これでも現代人なので読みにくくって😂

もっと簡潔に纏めて説明できへん?それ?って感じなんです。

注釈が多いのは仕方ないのですが、話し言葉の中でも補足説明の入るタイミングが多いというか。自分もそうかもしれないので偉そうに言えた立場ではないのですが😂

それだけになかなか読みにくさを感じるところは多いかもしれませんが、厚さが少ないので読了できました。

青空文庫

いわゆる文豪と呼ばれている作家さんの小説は大体は青空文庫に入っててタダで読めちゃいます。良い世の中ですねぇ 笑

アプリの回し者みたいでアレなんですが、今回使わせていただいたソラリ、海外作品も多く入っていたのが嬉しいなと思う点でした。

今までも他のアプリで青空文庫を利用したことがあるんですが、なんか日本作品ばっかりなのが多くない…?気のせいですかね?

で、こちらも調べてみたんですが青空文庫に追加される作品って作者没後70年経ってないとダメなんですね…それで著作権が切れて青空文庫でも読めるようになるそうです。

なのでアガサ・クリスティとか横溝正史とからへんは全然最近までご存命だったのでまだまだ読めないようです。買え!ということです 笑

もちろん本は買えば作家さんに還元されますからね…上記の方々もすでに鬼籍に入っておられますが、ご遺族や作品保存に充てられるのであれば買ってこそかもしれません。

ちなみにさっきソラリで新規追加された作品にゴッホが入ってたので速攻落としました 笑

ゴーギャンに宛てた手紙が公開されてます。気になるので読んでみます。

あとなかなか読めずにいた文豪作品も紙の本と並行して読めたらいいなと思います。

今んとこ江戸川乱歩を読破するぜ!と意気込んでおります😊

 

【読了】「あと少し、もう少し」瀬尾まいこ

一冊やっと読了しました(毎回言ってる気がする…)

今回は知り合い2人におすすめいただいた瀬尾まいこさんを一冊。

おすすめいただいたのは別作品なのですが、近くの書店で見つからず😩

ただ、本屋大賞受賞作品は間違い無いだろう!と言うことで、どうせ読むつもりだったのでこちらを選びました。

「あと少し、もう少し」著・瀬尾まいこ

あらすじ

陸上部部長の桝井は中学最後の駅伝大会に向けて練習を始めます。

が、今まで顧問をしてくれていた名物先生が練習前に異動となり、陸上の知識ゼロの美術教員が顧問になってしまいます。

陸上部の長距離メンバーでは駅伝に必要な数を満たせず、陸上部以外からメンバーを募りますが、個性もバラバラな6人。

襷を繋ぎながらそれぞれの内面も繋がっていき、それぞれの成長も垣間見える…といった完全超王道青春小説です😊

 

王道青春小説

「王道の青春小説」とは書きましたが、読んでいてこんな爽やかで清々しい読了感は青春小説でしか味わえないなと改めて思えた一冊だったので、あえてもちろんいい意味王道と書かせていただきました。

まさに某炭酸ソーダのCMのような世界観なんですが、思春期真っ只中の中学生たちは心の中で葛藤だったり悩みだったりを抱えています。

全体を通して見た感じ、他人とどう付き合っていけばいいのか?自分はどうしたいのか?そういった部分が全員に共通して見えたかなと思います。

最初は桝井が主人公で進むのかなと思っていたんですが、1〜6区を走る6人の中学生たちが区ごとに章を区切られていて主人公として描かれています。

同時期のそれぞれの見え方や考えが同時進行で出てくるので、例えば1区を走った設楽がこの時こう思っていたけど、2区の大田はこの時こんな風に思っていたんだな…といった感じ。

全員に個性がもちろんあるんですが「あぁ〜中学の時こういう子いたなぁ」みたいな身近なキャラクターたちだけに親近感も湧きました。

6人いる中で「この子はまるで自分と同じだ」と重なる人もいるんじゃないかなと思います。

絶妙な心の動き

思春期ならではの心の動きが本当に読んでいて懐かしさを感じました 笑

すっかり忘れた気持ちだなと思って😂

駅伝という“何か”に打ち込めるものが、多感な時期にあるのは羨ましくもなりました。

それぞれに事情もあって、思いもあって、個性も違うけど同じ駅伝に真剣に打ち込めるって奇跡だなとも思ったり。

襷=繋がり

襷を受け渡す側、受け取る側で心の内面が少し交錯してお互いを少し理解する描写があります。

なので1区と2区を走る2人が内面で交錯する場面、2区と3区を走る2人が内面で交錯する場面…といった感じなので、例えば1区の子と3区の子は特に内面で理解しあってるわけではないので、そう言った部分で少しお互いの解釈へのズレがあったりもします。

だけど駅伝の襷を託す=信頼でもあるのだなと。

結局相手の本心を全て理解できてなくても、信頼があることで人同士は繋がれるのかもしれないなと思いました。

作者の瀬尾まいこさんが何を伝えたくてこの作品を書かれたのかまでは存じ上げてませんが、何かしら「人同士の付き合いや繋がりとは何か」を考えさせてもらえる作品だったと思います。

 

瀬尾まいこさんは「そしてバトンは渡された」がとても有名なので、こちらもいずれ読んでみたいと思います。

【読了】「改訂完全版 占星術殺人事件」島田荘司

やっと一冊読み終わりました。前回の大絵画展も時間かかったんですが、それから1ヶ月半掛かったよ…もうちょっと速く読めるようになりたいものです…。

 

今回読んだのはこちら↓

「改訂完全版 占星術殺人事件」著・島田荘司

言わずもがな、帯にもありますがミステリー好きなら必読の一冊です。

あらすじ

舞台は昭和50年代。そこから遡ること約40年前に勃発した迷宮入り事件。

それを主人公の石岡が占星術を生業としている友人・御手洗の住む部屋に持ち込んできます。

冒頭は梅沢平吉という人物の手記から始まっていますが、その手記こそ石岡が御手洗の元へ持ち込んだものです。

その梅沢平吉がとある事件を企んでいることが手記を読むことで分かるのですが、実際に起こった40年前の連続殺人事件の最初に殺されたのが梅沢平吉その人でした。

なのに、連続殺人事件の最後の事件こそがこの平吉が手記に綴っていた内容と同じ事件だったのです。

企んでいた本人が最初に殺されたのに、どうして事件は起こったのか?一体犯人は誰なのか?最初に殺された平吉は密室状態で見つかっています。その密室を作り出したのは誰なのか?

あまりにも解決の糸口が見えてこないがために40年もの間、未解決となっていた事件を果たして主人公の石岡と御手洗はどう解いていくのか?

というのが本作の流れです。

まず初めに

ネタバレは一切せずに感想を書こうと思いますが、こちら誰しも読む前に注釈が入ると思います。

実はこちらの占星術殺人事件、有名なのですが某金田一少年の事件簿にも出てきた同じトリックが使用されています。

ちなみに金田一少年の方が後になるので、いわゆるパクリだと騒動にもなった過去があるようです。

ここの問題に関しては私は詳しくないのですが、今現在では金田一少年の方は原作でしか読めなくなっているようで、初代金田一である堂本剛さんが主演だった時にだけドラマ化していますが、放送禁止にもなっているようです…DVD化はしているようですが、おそらく事件を知りたければ原作を読むか、DVDを見るしか無理だと思います。

ちなみに気になったので原作漫画の方を確認したところ、冒頭で「占星術殺人事件のトリックが使われています」と注意書きが入っています。

なのでこの騒動を覚えていて、なおかつ金田一少年を読まれた方はすでにネタバレになっています…。

私は世代的に(歳バレしてしまうが 笑)ドラマを見ていたのですが、すっかり忘れておりまして、占星術殺人事件の事件解決編でやっと「そういえば!こんなトリックの回ありましたわぁっ!」って思い出したぐらいです 笑

東西ミステリーベスト100の第3位

占星術殺人事件を読むきっかけになったのは某動画サイトで、おすすめミステリーの一冊として出てきてました。

これは読まねばなるまい、ミステリー好きが絶賛するならば絶対面白いだろう!と思ったわけですが…いや〜何というか「よくこんなの思いつくな!?!???!?」としか言いようのないトリックです。

そもそも、平吉の密室殺人のトリックも第二の事件も謎が多いわけですが、結局のところ一番の命題になっている第三の事件が解けることで第一、第二の事件も自然と解けていける構図になっていたと思います。

なので第三の事件に比べれば第一、第二の事件はそこまで複雑ではないのですが、如何せんこの第三の事件がとにかくトリックがね…ややこしい 笑

文系の私にはややこしい。私から見ればとても数学的トリックだなと思いました。

解説だけでは理解し難いほどにややこしい気がします(私がアホだからかもしれませんw)なので?改訂完全版では図式でも解説されており、なおかつ被害者の1人である平吉の家族構成も割と複雑です。

そして登場人物も多い!だから余計に頭がこんがらがります。

家族構成図が出てきた時点で栞を挟んでいつでも人物相関図を見れるようにしていた方が良いと思います。

 

ただ、読書メーターなどで感想を見た中で「こういうのが読みたかったんだよ!」っていう感想を見つけた時は非常に納得でした。

とにかく王道といえば王道。だけど今の時代、色々と現代だからこそひねられたミステリーが多い中で、時代背景も手伝って江戸川乱歩横溝正史のような猟奇的でもあり少し怖い、だけど確実に人が起こした事件、というあの独特の空気感が楽しめる推理小説でした。

 

まさしくミステリーではなく推理小説です。

 

推理小説ってこうだよね!これだよこれこれ!これが読みたいんだよ!!っていう作品だったと思います。すっごく好き 笑

 

冒頭にある平吉の手記の部分が非常に感情移入し難しい内容だったので、ここがとにかく読み進められませんでした…ずっと「なに言ってんだ?こいつ??」な感情が続きます 笑

ただ、この手記が終わればほぼ石岡と御手洗の会話が続き、その後ちょっと京都へ移動したりなんかして物語が動き始めるので、そこからはもうサックサク。

ちなみに読み初めにもありますが、読者への挑戦状の部分があります。

なので読み手もしっかり謎解きが出来るように解決編までに全てのフラグ、全てのヒントが出ています。

謎を解きながら読みたい方にも面白い作品だなぁと思いました。

まとめ

改めてですが、やはりミステリー好きが読むべき本と言われてるのが分かる作品だったと思います。

私はそんなに読書できてる方ではないのですが、ミステリーが大好きなので占星術殺人事件を読むことにして本当に良かった。

島田荘司さんは初めて読みましたが(もちろん名前は存じ上げておりました)これを機に御手洗シリーズを読んでみようと思います。

あ、シリーズ名で分かると思いますが今作は御手洗が探偵役です 笑

 

2024年2月ライブまとめ

すっかり放置しておりましたが忘れていたわけではなくw

2月はライブ1本だけ行ってきました。

読書の方は苦戦しておりまして、ただでさえ読むのが遅いのになかなか読み進められずにおりまして、やっと1冊読み終わりました。そっちはまた感想書きます。

 

で、ライブですが。今月唯一行けたのはこちら↓

2月21日(水)pam×BEAAK Many Minds Tour 2024@NARA NEVER LAND

ぶっちゃけストレイテナー@大阪も迷ってたんですが、こちらは諦めまして、それだとあんまりにもライブに行けなさすぎるなと思ってpamとBEAKさんのツアーだけ参加してきました。

こちら地元でして 笑 せっかく来てくれるタイミングで行った方が良いなと思ったのと、pamはコロナ禍中ほんと見に行く機会に恵まれませんで(それまでは結構関西のは行ってた)やっとライブ見れる!ということで決めました。

 

ど平日の対バン7組かな?で大雨だったんで…まじ居場所に困るぐらいの客入りでして、いわゆるタバコの分煙も出来てないような治安悪そうな狭いハコに行くのは慣れてるはずなんですが(ちなみにネバランさん含め、ネバランさんのある地域は全く治安悪く無いですw平穏です)流石にビビり散らかすほどでした 笑

いや、客席を演者が歩き回ってるライブとか慣れてるはずなんですが久々すぎたのかな…ビビりました(2回目)

 

当日、仕事なのもあったので途中からになったのですが、BEAKさんに間に合いまして何とか3バンドは見れました。

これはこれで面白くて、やっぱ狭い場所だからこそ感じれるライブがありまして、人もギュウギュウじゃ無いから音もクリアにダイレクトに聴こえるし行って良かったのは間違い無かったです!

 

pamは言わずもがなELLEGARDENの高橋さんがドラム叩いてますが、エルレでは聴けないようなドラムが聴けます。そして見れます。

まじプロってすごいな…と毎度圧倒されるわけですが、そこに乗ってくる久米さんの超絶ギターがやべえとしか言えません。

久米さんのギターはもちろんウブさんとは違う超絶さで、インストならではのギターが聴ける気がします。音楽は詳しく無いので分かりませんが、肌で感じれる気がします。

高橋さん曰く、ボーカルが居ないのは超絶天才の細美さんと普段バンドやってると、細美さん以上のボーカルが見つけられないから…だそうです 笑

 

あとBEAKさんのソロですが、ドラムソロ自体なかなか他のライブでは見れませんから…これは一聴の価値ありです!なんせNICOTINEのドラムですからえげつないです。

ネバラン規模のライブハウスだと、前述通りダイレクトにドラムの音があびれます…!

普段のMAYKIDZとはまた違うダイレクトにガツンと来るような気がします。ぜひ一聴あれ!です。

 

ということで今年2月はpamとBEAKさんのこちら1本のみでした…。

なかなかねぇ、やはり今年は海外ライブメインで行きたいなという感じなのでライブ本数が増えません。4月のThe Snutsはちょっと行きたいなと思っております。

ちなみに3月はNOFXSUM41行ってきます。こちらもおいおいまとめたいと思います。

2024年1月ライブまとめ

2024年1月ライブまとめ。

去年ちょこちょことライブ感想つけてましたが途中から放棄しておりました…。

今年は忘備録がわりにでも行ったライブ記録しようと思います(いつまで続くか分からんが😂)

1月25日(木)311×MAN WITH A MISSION@Zepp Osaka Bayside

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↑久々に引っ張り出したMWAMのTシャツ…2012年のやつ着ていきました。f:id:Tayuki:20240206203510j:imagef:id:Tayuki:20240206204054j:image

私の目的は311でしたが、MWAMは本当に久しぶりのライブハウスでのライブでした。

いつぶりだろ…忘れた 笑

311は私が知った頃にはもう来日が途絶えてまして、今回なんと14年ぶりの来日公演で、きっと311のライブを見ることは叶わないんだろうと思っていた矢先の来日情報だったので問答無用でチケット抑えました😊

311はパンクというよりはレゲエに近いんだと…思うのですが…私詳しくないので分かりませんが、おそらくSiMとか好きな人は好きだと思います。

SiMのMAHさんも確か311影響されてましたよね?SiMも久しく見てないなぁ…。

 

311もMWAMも楽しかったのですが、311次はぜひ野外で見てみたいです!また本当まじ来日待ってます…!!

1月27日(土)Ed Sheeran@京セラドーム

f:id:Tayuki:20240206204059j:imageこれまた久々の京セラ…。いつぶりだ…。f:id:Tayuki:20240206203522j:imagef:id:Tayuki:20240206203526j:imagef:id:Tayuki:20240206203530j:image

S席だったのでだいぶ遠いですが、S席2万円…なので流石に連日も無理で SS席もお金なくて無理だったんですが頑張ってなんとかS席で抑えました😳

Ed Sheeranは過去の来日公演どれも行けたことがなくて、やっと今回見れる機会が来てくれたのでこちらもまた少々悩みつつも問答無用でチケットゲット。

これ逃したら次いつ見れるか本気で分からん!となったので…。

確か初来日(じゃないかも)はフジロックでしたよね。まだShape Of Youが出る前に来日してたと思うんですが…フジロックも行けない確定のフェスなので大阪ワンマンで来てくれるんなら行くしかない!となったわけです。

 

ラスト2曲がShape Of YouとBad Habitsだったんですが、この2曲をやっと生で聴けただけで価値ありました…本当に行ってよかった。後悔一切なし!でした。

ポケモンの曲もやってくれたよ(最後の写真:モニターにはMVのポケモンも!)

まとめ

去年一昨年に比べてすこ〜〜しだけですが海外アーティストの公演チケット価格も抑え気味になってきたように思います。

相変わらず1公演1万超えしますが、ライブ自体の値段は戻ってる気がします。

ただ手数料が今も相変わらず意味分からない名目で1000円以上は取られてる…本気でこのいらない手数料なんとかならんのか😂

なので数年前に比べて圧倒的にライブ本数は減っていますが、今年も今のところ海外勢を中心にライブ行きたい欲が出てます。

合間に邦楽も行ければ良いのですが…。

2月はもしかしたら1本だけ邦楽行くかも?です。